Interview

ミラトレでの学びや経験をヒントに、自分らしくはたらいていく

ミラトレ三鷹

T.Yさん

双極性障害II型

通所期間
約1年3カ月
職業先企業
株式会社スミセイハーモニー
(東京オフィス)

就職までの道のり

利用開始
利用当初は月・火・木・金曜日の午前中のみ利用
1カ月目
週5日午前中のみ利用に切り替え
3カ月目
週5日、月・水・金のみ午後のプログラムも利用
6カ月目
週5日フルタイムでの利用となり、就職活動をスタート
1年3カ月後
就職内定!ミラトレ卒業

「はたらき続けたい」けれど「これ以上迷惑はかけられない」との思いで退職

前職で業務過多の状況が続き、障害を発症

現在は「株式会社スミセイハーモニー」の東京オフィスに所属し、生命保険に関する紙書類を電子化する業務を担当しています。

前職は、化学業界の企業で医薬・医療関連の研究や開発に携わっていました。やりがいを持ってはたらく一方で、業務過多になるまで依頼された仕事を引き受けるような状況が続きました。すると、上司や同僚から進捗の確認を受けた時、はじめは期限に遅れながらも反応できていましたが、次第に反応すらできなくなってしまったのです。周囲からの指摘をきっかけに、産業医と相談の上、メンタルクリニックを受診。適応障害と診断されますが、その後状態の悪化により、うつ病の診断がつきました。

障害を発症してからは休職と復職を繰り返す期間が続き、復職を目指して地域障害者職業センターが実施する「職場復帰支援プログラム(職場リワーク支援)」を利用したこともあります。リワークとは、精神疾患を原因として休職している人が、職場復帰に向けて活用できる制度です。在職中に無料で支援を受けられてとても助かりました。

前職ではたらき続けたいとの思いでしたが、社内制度で定められた休職期間を使い切りそうな状況もあり、これ以上は職場に迷惑をかけられないと判断し、退職。休職期間を含めて約25年間勤務しました。その後、新しい主治医により、双極性障害II型との診断を受けました。

療養期間を経て、まずは体力的な回復を目的に就労移行支援を選択

障害を認識してからは、生きづらさを感じる場面もありました。休職から復職した際に、周囲の視線が冷ややかに感じたことを覚えています。周囲に自身の障害を理解されないのではと、不安が大きくなった時期もありました。

退職後は1年半ほど体調が優れず、主治医からの就労許可も出なかったため、療養に専念。その後、ハローワークのカウンセラーに再就職の相談をしましたが、「ブランク期間が長く求人に応募しても体力的に厳しいため、まずは就労移行支援で体力的な回復を目指してみては?」とのアドバイスを受けました。自身でもリワークのような支援を受けられる施設はないか調べる中で、「ミラトレ」に出会いました。

ミラトレの支援で障害特性や配慮事項への理解を深められた

利用当初は無理をせず、自分のペースで訓練をスタート

就労移行支援事業所は、「ミラトレ三鷹」を含めて3つの事業所を検討しました。ミラトレを選んだ理由は、見学時に支援員や利用者の方の雰囲気が明るく、親切そうな印象を受けたこと。体験利用をした際も同じ印象を受け、安心できました。自宅から通いやすい立地だったことも決め手の一つです。

ミラトレの利用期間は、2020年7月から2021年9月までの1年3カ月。前職の退職から約1年半のブランクがあったため、利用当初は月・火・木・金曜日の午前中のみという無理のない範囲で訓練を開始。2カ月目からは午前中のみで週5日、3カ月目からは月・水・金のみ午後も参加というように、徐々に利用頻度を増やしていきました。

自分の体調や体力と向き合いながら利用できたのは、支援員の方が「本当に大丈夫?無理はしないで」と確認しながら支援してくれたおかげです。段階を踏んでステップアップできるように支援してもらえたことで、6カ月目にはフルタイム利用となり、就職活動もスタートできました。

ミラトレで特に役立っている学びは「ポジティブシンキング」

ミラトレの支援員は優しい方ばかりです。不安や困ったことを相談すると、とても親切に対応してくれます。自身の障害特性や配慮事項についても十分に理解できていませんでしたが、訓練を通して理解を深め、自分の言葉で発信できるようになりました。

ミラトレの講座はどれも印象に残っていますが、特に役立っているのはメンタルケアに関する講座で学んだ「ポジティブシンキング」です。これまではネガティブに受け取っていた内容でも、自分のことを思って発言してくれているケースもあると意識を変えられるようになりました。受講後は、相手が発言している意図を考えるようになり、相手の言葉をポジティブに捉えようとしています。

人の役に立っていると実感できる仕事に就きたい

履歴書の添削や面接の振り返りによって、自分の思いをブラッシュアップ

医薬・医療関係の研究や開発に携わっていた頃に仕事のモチベーションとなっていたのは、自分の仕事は病気で困っている方々の役に立っているとの思いです。誇りを持ってはたらいていましたが、障害を発症したことで諦めることになり、苦しい思いをしました。この経験により、今後の人生でも「人の役に立っていると実感できる仕事に就きたい」との思いが強かったです。主治医からのアドバイスもあり、前職と同じ仕事ではなく、視点を変えて事務系の職種で探してみようと決意。業種にはこだわらず、広い視野を持って就職活動をスタートしました。

就職活動では苦戦することが多かったです。求人に応募しても書類選考で断られることがほとんどで、心が折れてしまいそうな時もありました。面接までたどり着いた企業は、就職先企業を含めて3社です。ミラトレの支援員の方には、履歴書の添削指導や面接練習でとても丁寧にサポートしてもらいました。就職活動に苦戦している時、面接後に振り返りの時間を設けていただき、改善やブラッシュアップにつなげられました。より的確に自分の思いを伝えられるように変化していけたことで、内定をいただけたと考えています。

最終面接では納得のいかない部分も含めてやりきった

ミラトレを利用する前からハローワークに登録し、求人情報のチェックを続けていました。その中で面接確約の求人として就職先企業を発見。業務内容も希望のものに近かったことから応募しました。

選考は一次面接は対面でしたが、二次以降は苦手意識を持っていたリモート面接だったものの、ミラトレ支援員との練習で苦手意識を克服。志望動機を的確に回答することも意識して準備していましたが、最終面接ではうまく受け答えをできなかったのが悔やまれます。それでも今回採用をいただけたことは、ミラトレ支援員のサポートのもと、最終面接に向けて改善やブラッシュアップに取り組んできた結果だと思います。

報連相とチームワークを心がけ、業務を推進

ミラトレでの学びや訓練を経て、気持ちの切り替えができるように

現在の主な業務は、生命保険に関する紙書類の電子化です。お客様から届いた書類を直接手にする毎日で、人の役に立てていることを実感できてやりがいも感じます。基本的に手順書に沿って業務を進めますが、イレギュラー対応が発生することも少なくありません。その際は自分一人で抱え込まず、業務アドバイザーに相談します。手順書に従うだけでは解決しきれない部分は「報連相」やチームワークを心がけ、業務の時間短縮にも努めています。

「報連相」に関してはミラトレの講座でも学び、ビジネスシーンでの重要性を改めて実感。ミラトレでの訓練や就職活動を経て、気持ちの切り替えがうまくできるようになった点も自信につながっています。うまくいかなかった物事を引きずるのではなく、原因を考え同じ失敗を繰り返さないように意識することが、気持ちを切り替えるポイントになっています。

通常業務からイレギュラー対応まで、一人でやり遂げることが目標

現在の目標は、入社から1年が経過するまでに通常業務を一人前に行うこと。また、イレギュラー対応について、現状は業務アドバイザーに相談してから対応する機会が多いですが、将来的には対応策を提案できるレベルにまで自身を引き上げていきたいです。同僚から相談を受けても対応できるよう、スキルアップを目指します。

これからミラトレを利用しようと考えている方の中には、自身の障害を気にしている方もいるかと思います。就職できるかどうかは企業とのご縁です。就職活動で苦労しても、いつかはきっと良いご縁に恵まれると信じることが大切だと思います。そのためにも、まずは自分に自信を持ちましょう。自信を持てるように導いてくれるのがミラトレの支援員であり、自信となるのがミラトレでの経験だと思います。

企業担当者コメント

「人生の先輩」として一目置かれる存在。チームの取りまとめ役への成長を期待

  • 株式会社スミセイハーモニー
  • 東京オフィス 担当部長 小西一弘様

当社は、住友生命グループの100%特例子会社として2001年に大阪で設立しました。2021年9月に東京オフィスを設立し、Tさんを含めた6名が1期生として入社。現在は業務職員が9名(※1)となり、専門支援員1名、業務アドバイザー2名も在籍しています。企業理念のなかに「職場の仲間の個性や障がい特性を互いに理解・配慮し、すべての人が持てる力を発揮できるように」とありますが、障がいの有無に関わらずお互いを理解し、自分の仕事に誇りを持てる働きがいのあるオフィスを目指しています。そのためハード面だけではなくダイバーシティー推進室による定着支援等ソフト面の充実を図っています。 主な業務は住友生命の事務委託業務で、生命保険各種書類のイメージデータ化や管理等を行っています。また、大阪本社が震災に見舞われたときにお客様への迅速支払いを可能にするためBCP対応の一環として設立された経緯もあります。

Tさんの第一印象は、真面目で実直。前職でのキャリアがあるものの謙虚で協調性もあるとの印象を受けました。当社が求める人材像として挙げる「自己受容があり、協調性のある人」「一定水準以上の事務能力があり、自己完結ができる人」にも当てはまることから採用に至りました。

Tさんは日々の業務において、背景を理解した上で丁寧に対応してくれています。20~30代が多数を占めるチームの最年長メンバーとして、業務が滞りなく行われているか、全体的に何か問題が発生していないかを温かく見守り、皆からも「人生の先輩」として一目置かれている存在です。今後は体調に注意しつつ、通常業務はもちろん、皆の取りまとめ役として力を発揮してくれることを期待しています。

(※1)2022年7月時点
※企業の表記ルールに合わせ、「障がい」「働く」と記載しております。

※所属・役職ほか記事の内容は取材当時のものです

就労移行支援事業所
ミラトレ三鷹
所在地 :
東京都武蔵野市中町1-6-7 朝日生命三鷹ビル 6F
営業時間:
8:45 – 17:45
電話番号:
0422-38-5820

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