就職事例

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原因不明の体調不良がきっかけで退職

事務職/金融関連
自分に合ったはたらき方を見つめ直し「障害者雇用」を選択

自分に合ったはたらき方を見つめ直し「障害者雇用」を選択

20代/女性/精神障害

今回ご紹介するのは、統合失調症のある20代女性の就職事例です。原因不明の体調不良に悩まされていたCさんがミラトレを利用して就職するまでのストーリーと、現在の様子をご紹介します。

通院しながらはたらくも、原因不明の体調不良がきっかけで退職

体調不良

Cさんが、統合失調症を発症されたのは10代の頃でした。障害と向き合い、通院しながら一般雇用ではたらいていた経験があります。前職は企業内の社員食堂でパートタイマーとして勤務していましたが、障害についてはオープンにしていませんでした。

継続して通院はしていたものの、原因不明の発熱など体調不良に悩まされることが続き、就労が困難な状況になってしまったCさん。やむなく、社員食堂での仕事を退職します。

症状について相談できる場所を作り、就活を進めたい

就労移行支援事業所への相談

発熱などの体調不良があらわれた際、どう対処したらよいかわからなかったCさんは、症状が出たときの不安感や対処方法などを話せる相談先を作りたいと考えました。そんなとき、ご家族から「就労移行支援事業所」の存在を知らされます。事業所を利用することで、相談しながら就職活動を進められるのではないかと思ったそうです。

就労移行支援事業所についてインターネットで検索をすると、自宅から近い場所に「ミラトレ」があることを知ります。ミラトレが、特例子会社パーソルチャレンジが運営する就労移行支援事業所であること、オープン直後の新しい施設だったことから、安心感と期待感を覚えたというCさん。自分の就活をしっかりとサポートしてくれるのではないかと考え、就労移行支援事業所「ミラトレ」の利用を決めました。

体調状態を可視化するツールを有効活用

利用当初から比較的落ち着いた様子だったCさんですが、突然襲う発熱や体調不良の原因がわからないという困りごとがありました。そこで、まずは心身の状態を可視化する取り組みから始めるために、自治体が開発した就労定着プログラムツールを利用しました。

この就労定着プログラムツールは、日々健康状態を細かく記録することにより、状態の変化や傾向を把握できるツールで、状態に合わせたセルフケアを実行することができます。このツールの力をかりつつ支援員との面談により、人間関係の不安が溜まってくると、体調不良としてあらわれることがわかりました。Cさん自身、ストレスには感じていたものの、原因になっているとまでは気付けていなかったと言います。

通所開始当初の様子やその後の変化

比較的早い段階から安定して通所ができるようになったCさんですが、利用開始3カ月頃までは突発的な体調不良で休むこともありました。利用開始時は心身の調子の波が大きくなるなど本人にしかわからない部分もあるので、支援員は慎重に信頼関係を築き、ヒアリングを重ねました。雑談を大切にしながら、Cさんが身構えないように気を配り、コミュニケーションをとっていきました。

また、Cさんは自己発信が苦手で、感情を溜め込みやすい傾向があったので、「報連相をしっかり行いましょう」「絶対に否定しないので何でも話してください」と伝え続けました。これまでは「話しても理解してもらえないのではないか」と思っていたそうですが、徐々に心を開いて相談してくれるようになりました。 素直さが魅力のCさんは、トレーニングにおいても前向きにフィードバックを受け入れられる方です。リーダーシップもあり、グループワークのけん引役や、チームのまとめ役にもなってくれました。

自分に合ったはたらき方とは何かを見つめ直し、「障害者雇用」を選択

コミュニケーション

ミラトレの利用開始前のCさんは、障害者雇用ではなく一般雇用ではたらきたいという希望がありました。早く就職したいという意向がありましたが、就活を始める前にまず、一般雇用と障害者雇用のどちらで進めるか、きちんと相談する機会を設けました。

当初Cさんは、障害者手帳の取得に関してハードルを感じていたようです。支援員は、手帳がないと条件に合う障害者雇用枠の求人があっても応募できないこと、障害者雇用枠での就業で得られる配慮やメリットについて説明しました。自分に合ったはたらき方ができるのはどちらかを熟考した上で、Cさんは障害者手帳の取得を決意。体調不良への対応ができるようになったタイミングで、障害者雇用枠での就職活動を始めます。

就活で重視したのは「相談のしやすさ」と「人間関係」

人前でハキハキと話すことができるCさんは、就職活動においてもその力を発揮しました。しかし面接の際には、統合失調症の方特有の「表情の固さ」があらわれます。克服のために、「面接の練習風景録画を見て振り返る」「面接前に笑顔の練習をする」「笑顔を意識するポイントを知る」といった工夫を重ねていきました。このようなトレーニングにより、面接へ行く前に「笑顔で行ってきます!」と言えるようになるなど、見る見る変化していきました。

ミラトレでのトレーニングを経て、Cさんは応募の条件として業務内容よりも、「相談のしやすさ」や「人間関係」を重視するようになりました。そうした条件に合う企業の中から、「業務上のサポートが得られること」「通いやすさ」などから応募先を選び、見事就職につなげました。

周りのサポートを受けながら、キャリアアップを目指す

キャリアアップ

ミラトレを6カ月間利用したCさんは、現在、金融関連の特例子会社で、事務の仕事をされています。事務は未経験でしたが、ジョブコーチから業務上のサポートを受けられているようです。

しかし就職後、慣れない環境での不安感から薬の調整がうまくいかず、業務中に眠くなることに悩んだ期間がありました。相談を受けた支援員は、定着支援の一環で、主治医への相談を促すとともに、本人へのヒアリングで眠くなってしまう原因を一緒に考えていきました。現在もCさんの特性を考慮し、些細なことも相談できるよう、月1度の面談にとどまらずこまめに連絡をとってサポートをしています。

障害者雇用枠での就労が初めてとなるCさんですが、配慮により安心してはたらけていると言います。今後は後輩の育成などにも携わりたいと、会社内でのキャリアアップを目指しているそうです。体調不良への不安も払拭し、表情が一段と明るくなったCさん。ジョブコーチやミラトレの支援員からのアドバイスを受けながら、現在も前向きに仕事に取り組んでいます。

※プライバシー保護のため、事実を元に文章を一部再構成しています。