ミラトレノート
就労移行支援の
基礎
知識

うつ病によって退職を考える際、今後の生活のために失業保険について知りたい方もいるでしょう。失業保険を受け取れるかどうかは、生活設計を立てるうえで重要な判断材料となるため、正しい知識を持って手続きを進める必要があります。
また、うつ病などの病気やけがで休職する方の生活を守る制度として傷病手当金がありますが、失業保険との違いがわからない方もいるかもしれません。
今回は、失業保険の給付条件や申請から受給までの流れ、傷病手当金との違いについて解説します。
うつ病が原因で退職した場合でも、一定の条件を満たせば失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できる可能性があります。ただし、失業保険は「はたらける状態にあり、求職活動を行っていること」が条件となるため、療養中で就職活動ができない場合は受給できません。その場合は受給期間の延長や傷病手当金など別の制度の活用を検討するとよいでしょう。
- この記事で分かること
●うつ病で退職した場合に失業保険を受給できる条件
●失業保険の給付日数と受給期間、支給額
●失業保険の申請から受給までの具体的な流れ
●傷病手当金と失業保険の違い
目次
-
・失業保険(雇用保険の基本手当)とは
-
└失業保険の給付条件
-
└失業保険の給付を受けられないケース
-
・うつ病が原因で退職した場合は、失業保険を受給できる?
-
└一般の離職者(自己都合退職者)
-
└特定受給資格者
-
└特定理由離職者
-
└就職困難者
-
└受給できない場合
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・失業保険の給付日数・受給期間
-
└うつ病で「就職困難者」として認定されれば、最大360日受給ができる
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・失業保険の支給額は?
-
・うつ病で退職した際の失業保険申請の流れ
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・経済的な支援は失業保険だけではない
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・失業保険と傷病手当金の違いは?
-
└失業保険と傷病手当金の違い
-
・うつ病で退職した方の再就職事例
-
└自分の得意なこと・不得意なことを受け入れ、前向きに就職活動ができた
-
└不安への対処法が身につき、再就職に向けて勇気をもてた
-
・うつ病のある方の失業保険に関するよくある質問
-
└Q. うつ病で退職した場合、すぐに失業保険をもらえますか?
-
└Q. 療養中でも失業保険はもらえますか?
-
└Q. 傷病手当金と失業保険は同時にもらえますか?
-
・うつ病のある方には就労移行支援の利用がおすすめ
失業保険(雇用保険の基本手当)とは
失業保険の給付条件
- 給付条件
●離職日以前の2年間に12カ月以上、雇用保険に加入していたこと(特定の条件にあたる場合は、1年間に6カ月以上)
●給付の申請をした後、ハローワークなどで求職活動をおこなっていること(公共職業訓練などを受けている場合は、求職活動をおこなっていなくても給付される場合がある)
失業保険の給付を受けられないケース
- 受けられないケース
●病気やけがのため、すぐ就職できない※
●妊娠や出産、育児のため、すぐ就職できない※
●離職した後、しばらく休養する予定※
●家事に専念する
●学業に専念する
●転職先が決まっている、あるいは自営業を始めるなどの理由で、就職活動を行わない(または行う必要がない)
●※印に該当する方は、申請することで受給期間の延長が可能
うつ病が原因で退職した場合は、失業保険を受給できる?
それぞれの区分による違いを確認しておきましょう。
一般の離職者(自己都合退職者)
特定受給資格者
特定理由離職者
就職困難者
受給できない場合
- 失業保険を受給できない場合
●療養中で、はたらける状態まで回復していない段階
●求職活動を行う意思がない
●雇用保険加入期間が条件を満たしていない
●医師が「就労不可」と判断し、必要な意見書が発行されない
失業保険の給付日数・受給期間
| 被保険者であった期間 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 離職時の年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | - |
| 30歳以上35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
| 35歳以上45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | ||
| 45歳以上60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
| 60歳以上65歳未満 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
| 被保険者であった期間 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 離職時の年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
| 45歳未満 | 150日 | 300日 | |||
| 45歳以上65歳未満 | 360日 | ||||
※出典:厚生労働省「離職されたみなさまへ」
うつ病で「就職困難者」として認定されれば、最大360日受給ができる
失業保険の支給額は?
※令和8年8月1日時点の上限額
※参考:「ハローワークインターネットサービス 基本手当について」
うつ病で退職した際の失業保険申請の流れ
- 申請に必要なもの
●雇用保険被保険者証
●離職票
●個人番号確認書類
●身元確認書類
●上半身の写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm)
●本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
※参考:「厚生労働省 全国ハローワークの所在案内」
経済的な支援は失業保険だけではない
失業保険と傷病手当金の違いは?
失業保険と傷病手当金の違い
| 失業保険 | 傷病手当金 | |
|---|---|---|
| 対象 | はたらける状態にあり、仕事を探している方 | はたらけない状態にあり、仕事を休んでいる方 |
| 給付条件 |
・離職日以前の2年間に12カ月以上、雇用保険に加入していたこと |
・業務外の病気やけがで療養中である ・療養のための労務不能である ・仕事以外の理由による病気やけがで、はたらけない状態である ・4日以上仕事を休んでいる ・給与の支払いがない |
| 支給期間 | 最長1年 | 最長1年6カ月 |
はたらける状態にまで体調が回復したけれども、元の職場に戻らず新しい仕事を探す場合、傷病手当から失業保険に切り替えるケースもあります。ただし、失業保険の受給が決定しても、すぐに支給されるわけではありません。手当が支給されるまで7日間の待期期間があるため、求職申込みができるようになったら同じタイミングで失業保険の申請を行いましょう。
うつ病で退職した方の再就職事例
自分の得意なこと・不得意なことを受け入れ、前向きに就職活動ができた
※関連記事:「うつ病の40代男性Aさんの就職事例」
不安への対処法が身につき、再就職に向けて勇気をもてた
※関連記事:「持続性抑うつ障害の20代女性Xさんの就職事例」
うつ病のある方の失業保険に関するよくある質問
Q. うつ病で退職した場合、すぐに失業保険をもらえますか?
Q. 療養中でも失業保険はもらえますか?
Q. 傷病手当金と失業保険は同時にもらえますか?
うつ病のある方には就労移行支援の利用がおすすめ
就労移行支援事業所「ミラトレ」では、うつ病のある方も長くはたらくための力を身につけられるよう、一人ひとりの特性に応じたトレーニングを行っています。
生活リズムの安定や体調管理の方法を身につけながら、就労に必要なスキルや自己理解を深めることができます。
また、実際の職場を想定した擬似就労を通じて、自分に合ったはたらき方や仕事の進め方を実践的に学べることも特徴です。就職活動のサポートはもちろん、就職後の定着支援にも力を入れているため、「就職すること」だけでなく「長くはたらき続けること」を見据えて準備を進められます。
「うつ病からの再就職に不安がある」「自分の体調に合ったはたらき方を見つけたい」という方は、まずはお気軽に「ミラトレ」の支援員へご相談ください。
監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】
■国家資格キャリアコンサルタント
■障害者職業生活相談員
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