基礎知識

公開日:2025/11/28
  • X
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE
  • Email

就職ガイド –はたらく選択肢-

メニエール病とは?仕事を続けるための対策や利用できる支援制度を紹介

メニエール病とは?仕事を続けるための対策や利用できる支援制度を紹介

メニエール病と診断された人のなかには、「仕事を続けられるだろうか?」「職場に伝えるべき?」とお悩みの人も多いと思います。メニエール病は、めまいやふらつき、耳鳴り、難聴などが突然起こる病気です。人によっては立っていられないほどの強いめまいが起こるため、仕事だけでなく日常生活にまで支障をきたすケースもあります。症状を無視して放置したり、無理してはたらき続けたりすると、症状の悪化を招く恐れもあるので、早期に受診して治療を受けることが大切です。この記事では、メニエール病の症状や原因、仕事を続けるための対策、利用できる支援などについて詳しく解説します。

メニエール病とは?

メニエール病とは、回転性のめまいやふらつきが繰り返し起こる病気です。めまいが数十分から数時間続く他、難聴や耳鳴り、頭痛、嘔吐などの症状が出ることもあります。30~50代の女性にやや多くみられ、過労やストレス、睡眠不足などが引き金となり発症するといわれています。

メニエール病は、一般的に片側の耳に起こりますが、両方の耳に発症するケースもあります。

発作を繰り返すたび徐々に聴力が衰えていく可能性があるため、早めに受診して治療を受けることが大切です。

メニエール病の主な症状

メニエール病の症状として、主に以下のようなものが挙げられます。
  • 症状
    ●めまいやふらつき
    回転性めまいやぐらぐらとゆれるようなめまい、めまいの前兆としてふらつきなどが起こる
    ●耳鳴り・耳閉塞感
    発作前や発作時に耳鳴りや耳が詰まったような閉塞感が起こり、発作を繰り返すうちに慢性化する場合もある
    ●難聴
    一般的に、低音が聞こえにくくなり、発作を繰り返すうちに高音にも影響が及ぶことがある
    ●その他
    めまいに伴って、吐き気・嘔吐・頭痛などが起こる場合がある
メニエール病の発作は、10分で治まることもあれば数時間以上、まれに一日続くケースもあります。併発する症状も人によってさまざまですが、めまいと共に難聴の症状が診断の条件のひとつとされています。

メニエール病による仕事への影響は?

メニエール病は、立っていられないような激しいめまいが起きるため、業務の遂行が困難になります。耳鳴りや難聴、頭痛、吐き気なども、業務に影響が出ると考えられます。耳が聞こえにくくなることで業務上のコミュニケーションに支障が出たり、頭痛や吐き気によって作業効率が落ちたりと、生産性の低下を招く恐れがあります。

また、発作は予測ができないことから、不安を感じる人も多いでしょう。ストレスを感じてしまうと症状が悪化する可能性もあるため、メニエール病と診断された場合、自身のはたらき方を早めに見直すことが大切です。

実際に、職場に相談してはたらき方を調整したり、いったん休職して生活習慣を見直したりすることで、仕事に復帰しやすくなる場合もあります。無理せず、まずは医療機関の受診をおすすめします。

メニエール病のある人が仕事を続けるためのポイント

メニエール病のある人が、仕事を続けるためにはどうしたら良いのでしょうか。はたらく上で気をつけたいポイントや対策について紹介します。

ポイント<1>ストレスを減らす

まずはストレスの原因をはっきりとさせましょう。メニエール病は、ストレスや過労などが原因になることが多いといわれています。ストレスの根源を取り除くのが好ましいですが、難しい場合はできるだけ距離をとって心身の負担を減らしましょう。また、十分な睡眠や休息をとり、疲れを溜めない工夫も必要です。毎日の生活のなかで、ストレスを発散して気分転換すると良いでしょう。

ポイント<2>生活習慣を見直す

メニエール病のある人が仕事を続けるためには、生活習慣の見直しも大切です。適切な睡眠時間の確保や規則正しい食生活など、健康的な生活習慣を心がけましょう。

また、メニエール病は、内耳の内リンパ液が過剰に溜まることでめまいなどの症状が出る病気です。そのため、体内の水分量をバランス良く保つことが大切です。塩分摂取量を減らし、適切な水分補給を心がけることで、症状の軽減が期待できます。

ウォーキングやジョギングといった有酸素運動も、耳の血流を促進し症状を改善する効果があるといわれています。

ポイント<3>合理的配慮を受ける

仕事を無理なく続けるために、職場から合理的配慮を受けられるよう相談してみるという方法もあります。合理的配慮とは、障害や難病のある人が社会生活や就労、教育の場に平等に参加できるよう、一人ひとりの特性や状況に応じて必要な配慮をおこなうことです。具体的には、勤務時間や業務内容・量の調整、通院や休養による有給休暇の使用などが挙げられます。

障害者手帳の所持に関係なく、企業側は合理的配慮の提供が義務化されています。事業主の負担が重くなりすぎない「合理的」なものとして、話し合いのもと決定されます。希望した配慮がすべて受け入れられるとは限らない点に留意しておきましょう。

ポイント<4>発作時の対処法について共有しておく

万が一、勤務中にめまいの発作が出た場合に備えて、対処法を共有しておきましょう。職場の人が落ち着いて対処できるよう、どのような発作が起こるのか、発作が起こったらどうすれば良いのか、どうして欲しいのかを伝えておくと自分も周りの人も安心できます。

仕事が続けられないときは休職や退職を検討

生活習慣を見直したり、合理的配慮を得たりと対策をおこなっても仕事が続けられない場合、休職や退職も視野に入れましょう。

休職する

休職制度の有無や条件、期間などは企業によって異なるため、社内規定や人事に確認が必要です。また、休職する場合には、一般的に医師の診断書が必要となります。

メニエール病による休職期間は症状やその程度によって人それぞれですが、めまいの発作が頻発する時期は一般的に2、3カ月、長くて1年以上にわたるケースがあります。そのため、最低でも3カ月程度の休職を想定しておきましょう。

休職期間中は、医師と相談しながら治療や療養に努めましょう。治療に専念すると共に、生活習慣を整えて心と身体をしっかりと休めることで、症状の改善が期待できます。

退職して治療に専念する

休職できない場合や、休職して回復に努めてもメニエール病の症状が改善されない場合には退職の検討も必要になります。

メニエール病の発作は、いつ起こるかわからない上、立っていられないほどの強いめまいが起こります。無理してはたらくと、病状が悪化したり、倒れて怪我をしたりと、仕事だけでなく日常生活にも支障をきたす可能性があるでしょう。

まずは治療に専念して、症状が改善されたら再就職を目指すという選択肢もあります。周囲の人や医師と相談して検討しましょう。

メニエール病と診断されたときに利用できる可能性がある支援制度

メニエール病は、2015年に国の難病指定から外れたため、難病法による医療費助成はありません。ただし、受けられる支援制度はいくつかあります。

傷病手当金

メニエール病の療養のために休職する場合、健康保険組合に加入している人は傷病手当金を受給できます。
支給されるには、以下4つの条件をすべて満たしている必要があります。
  • 4つの条件
    1.業務外の事由による病気や怪我の療養のための休職
    2.就労ができない状態
    3.連続する3日間を含み4日以上就労できなかった場合
    4.休業した期間に給与の支払いがないこと(支払いがあっても、傷病手当金より少ない場合は差額が支給されます)
傷病手当金の支給期間は、支給を開始した日から1年6カ月です。
なお、国民健康保険に加入している人は対象外のため注意してください。

※参照:厚生労働省「傷病手当金について

障害者手帳

メニエール病は一般的に障害者手帳の交付対象外ですが、聴覚や平衡機能の障害が一定程度以上の場合、身体障害者手帳の交付が受けられる可能性があります。聴力やめまいの症状が障害者手帳の対象となるかどうかは、医師の判断が必要となります。

障害者手帳を取得すると、以下のような福祉サービスが受けられます。
  • 福祉サービス
    ・税金の減免・控除などの税制優遇措置
    ・公共交通機関や公共施設の割引
    ・障害者雇用枠での就職 など
上記以外にも、手帳の取得によって障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用できる場合もあります。利用できるサービスや支援内容は、障害の程度や自治体によって異なるため確認しましょう。

※参照:厚生労働省「障害者手帳

障害年金

メニエール病により、聴覚や平衡機能に一定程度以上の症状が出ていると認められた場合、障害年金を受給できる可能性があります。障害の認定基準は障害者手帳とは異なるため、障害者手帳を取得していなくても受給できるケースもあります。加入している年金の種類によって、受けられる手当金が異なるため、お住まいの自治体や年金事務所に相談してみると良いでしょう。

※参照:日本年金機構「障害年金

就労移行支援

メニエール病により退職したものの、症状が落ち着いてきたため再就職を目指したい場合、就労移行支援を利用できる可能性があります。就労移行支援とは、障害者総合支援法が定める障害福祉サービスのひとつです。一般企業への就労を希望する障害や難病のある人を対象に、はたらくために必要な知識とスキルの習得から就職活動のサポートまで幅広い支援をおこなっています。

就労移行支援の利用には、「障害福祉サービス受給者証」の取得が必要となります。受給者証は、障害者手帳を所持していなくても、医師の診断書もしくは意見書があれば取得できるケースもあります。かかりつけ医や市区町村役所の福祉窓口、お近くの就労移行支援事業所に相談してみましょう。

就労移行支援事業所「ミラトレ」でメニエール病への対処と仕事の両立を目指そう

メニエール病は、立っていられないほどのめまいの発作や難聴といった症状が出るため、人によっては仕事や日常生活に支障をきたす可能性のある病気です。めまいや耳鳴り、難聴といった症状が出た際には、早期に医療機関を受診しましょう。

治療とあわせて生活習慣の見直しやストレス発散など、日常生活における対策も取ると良いでしょう。それでも症状がつらい場合には、医師と相談の上、職場に合理的配慮ついて相談するなど、周囲に協力を求めることも大切です。

就労移行支援事業所「ミラトレ」では、メニエール病や障害のある人が、自分らしいはたらき方を見つけ、長くはたらき続けられるようサポートしています。利用者の障害特性を理解した上で一人ひとりの課題や能力に配慮しながら、就職までの準備はもちろん、職場への定着まで総合的に支援します。

就労移行支援についての疑問や、「ミラトレ」についてのご質問、メニエール病や障害に関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。

まずは、お気軽に
支援員にご相談ください

ご自身のお困りごとや
就職について
知りたいことも
支援員が親身にお話をうかがいます

資料請求 相談・見学

ミラトレの確かな実績 ミラトレの確かな実績

執筆 : ミラトレノート編集部

パーソルダイバースが運営する就労移行支援事業ミラトレが運営しています。専門家の方にご協力いただきながら、就労移行支援について役立つ内容を発信しています。