基礎知識

公開日:2025/12/25
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就職ガイド –はたらく選択肢-

思い込みが激しいのは発達障害が原因?ADHD・ASDの特徴と対処法を解説

思い込みが激しいのは発達障害が原因?ADHD・ASDの特徴と対処法を解説

ADHDやASDなどの発達障害がある人のなかには、「思い込みが激しい」傾向が見られるケースがあります。思い込みとは、自分の考えが「絶対に正しい」と信じて疑わない状態を指し、他の可能性を受け入れられないのが特徴です。激しい思い込みは、人間関係や日常生活に影響を与えるだけでなく、思わぬミスやトラブルに発展するなど、仕事にも支障をきたす可能性があります。この記事では、思い込みが激しい人の特徴とその原因、ASD・ADHDの思い込みの特徴を解説するとともに、自分でできる対処法についても紹介します。

思い込みが激しい人の特徴

「思い込み」とは、ある考えを信じて疑わず、他の可能性を受け入れられない状態のことです。思い込みが激しい人によく見られる特徴として、以下のようなものが挙げられます。
  • 思い込みが激しい人の特徴
    ●周囲からの意見を受け入れられない
    ●偏った価値観をもっている
    ●感情の起伏が激しい など
思い込みが激しい人は、客観的な根拠がなくても自分の考えが「絶対に正しい」と決めつける傾向にあります。そのため、周囲からのアドバイスや指摘を受け入れにくいのが特徴です。事実と異なる判断をしていた場合、トラブルが生じるだけでなく、人間関係にも支障をきたす可能性があります。

また、視野が狭いため価値観が偏りやすくなります。物事を0か100かで捉えてしまい、白黒はっきりさせないと気が済まないため、物事に対する認知が極端になりがちです。

さらに、自分の考えが正しいと信じて疑わないことから、自分と異なる意見や助言を自分への「攻撃」と受け止めてしまい、強い反発を示すことがあります。反対に、自分の意見に賛同する相手には好意的な態度になるなど、対人感情の起伏が激しいのも特徴のひとつです。

物事を多角的に捉えられないため、周囲の人の言動を決めつけてしまうこともあり、仕事でも人間関係でもストレスを感じやすいでしょう。

※関連記事「ADHD(注意欠如・多動性障害)の人の仕事選びのポイントや長くはたらき続けるコツ

思い込みが激しい原因

なぜ、思い込みが激しくなってしまうのでしょうか。考えられる原因についていくつか解説します。

経験不足

価値観や視野、思考などは、さまざまな経験によって広がります。そのため、経験が不足していると、判断材料が乏しくなり思い込みが激しくなる可能性があります。物事を客観視できるようになるには、幅広い経験が必要です。年齢に関係なく多様な経験が少ない人ほどその傾向が強くなります。

育った環境

極端な思考や偏った価値観をもつ両親や、自分の意見を聞いてもらえないような家庭環境の下で育った場合にも、視野が狭くなりやすく、思い込みが激しくなる原因となり得ます。複雑な家庭環境下で育つと他者を信じることが難しくなり、周囲からの意見を受け入れられなくなるケースもあります。

ADHD・ASDなど発達障害の特性

思い込みの強さは、ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)といった、発達障害の特性に起因している可能性も考えられます。

発達障害には、不注意や衝動性、こだわりの強さなどさまざまな特性があります。それにより物事を客観的に捉えにくかったり、思考を柔軟に変化させるのが難しかったりすることが、思い込みの激しさにつながってしまうケースです。

ADHD・ASDによる思い込みの特徴は、この後の項目でそれぞれ解説します。

ADHDによる思い込みの特徴

ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意・多動性・衝動性といった特性のある発達障害のひとつです。これらの特性によって、ADHDの人は思い込みが激しくなることがあります。

ADHDの人は、脳の情報処理機能に特徴があります。情報を反射的に捉えてしまいがちなため、事実認識にズレや偏りが生じやすい傾向にあります。また、思考や感情の切り替えが難しい場合もあり、一度「こうに違いない」と思い込んだ考えを変えられずに固執してしまうケースもあります。

また、不安やストレスも思い込みを強める要因として挙げられます。ADHDの人はその特性により、ネガティブな経験が強く記憶に残りやすかったり、不安を感じやすかったりします。失敗を恐れ、安心感を求めるあまり過去の経験にとらわれやすく、物事の判断に歪みが生じてしまうと、情報を客観的に捉えることが難しくなりがちです。

ASDによる思い込みの特徴

ASD(自閉スペクトラム症)は、こだわりの強さ・興味関心の限定・非言語情報の理解困難などの特性があり、思い込みの強さがあらわれやすい発達障害といえます。自分の興味関心事に強いこだわりをもつ場合、自分の考えに固執しやすく、異なる意見を受け入れにくい傾向にあります。

また特性上、物事を客観的・多角的に見たり他者の気持ちを想像したりすることが苦手なため、視野が狭くなり思い込みが強くなりやすいのです。

さらにASDの人は、思考パターンや日常生活のルーティンから外れるなどのイレギュラーな事態を嫌う傾向にあります。安定を望むあまり、新しい情報や異なる意見をシャットアウトしてしまうことがあります。

このように、ADHDやASDの人が思い込みが激しくなりやすい理由はさまざまです。脳の情報処理機能に起因するところが大きいため、背景を理解した上で対処法を見つけることが大切になります。

激しい思い込みを防ぐ対処法

もし、「自分は思い込みが激しいかもしれない」と感じている場合、次の対処法を実践することで思い込みを減らせる可能性があります。

客観的に自分を理解する

自分を客観視して、思い込みの強さを自覚することが大切です。自分の考えが正しいと思って行動したのにミスやトラブルが発生した場合、思い込みの激しさにより間違った判断をしている可能性があります。思い込みの強さを自覚することにより、自分の考えが正しいかどうかを顧みる習慣が身につけられるでしょう。

自分の考えが「事実」なのか確認する

自分の考えが「事実」かどうか、その根拠を確かめる習慣を身につける必要があります。自分の考えが「本当に正しいのか?」と常に疑問を抱き、正しいと思う「理由」を整理します。その理由が、根拠のある事実に基づいているのかどうか考えましょう。根拠がないのであれば、なぜ自分がそう考えたのかを今一度整理することで、自分の考えが思い込みによるものかどうか、冷静に判断できるようになります。

自分では客観視できない場合、複数の人に意見を聞くのも効果的です。多様な意見を取り入れることは、思考の偏りをなくすことにもつながります。

認知行動療法(CBT)を取り入れる

認知行動療法(CBT)とは、物事に対する思考(認知)の偏りや歪みを整え、行動を変えていくことでストレスの軽減を図る心理療法です。医師やカウンセラーとの対話を通じて、自分の認知の癖に気づき整えるトレーニングをおこないます。ここでは、認知行動療法の中から自分で取り組めるものをいくつか紹介します。

コラム法(思考記録表)

コラム法は、ネガティブな出来事に対して反射的に浮かんだ感情や考えを記録し、客観視することで偏った認知を整えていく心理療法のひとつです。自分を落ち込ませている出来事に関して、「感情」や「考え」などを書き出して整理することで、出来事を多角的に捉え柔軟な思考を養う手助けになります。自分の感情や思考のパターンを知りたいときに効果的な方法です。繰り返し実践することにより、より柔軟で建設的な考えを身につけていきます。

リラクセーション法

リラクセーション法は、緊張やストレス、心配、不安などを軽減し、リラックス状態を促すための技法です。全般的な不安や緊張の緩和だけでなく、特定の場面における不安や緊張の緩和にも効果的です。マインドフルネスや呼吸法などさまざまな技法があります。毎日短時間からでも継続することをおすすめします。心に余裕が生まれることで、他者の意見やアドバイスを受け止めやすくする効果が期待できます。

これらは自分一人でも実践できますが、やり方や本人の心身の状態によっては症状が悪化する場合があります。自身で取り組む際には、主治医や専門家へ相談してからおこなうと安心です。

※関連記事「認知行動療法(CBT)とは?セルフでのやり方もわかりやすく解説」

発達障害による思い込みの激しさに悩んだら就労移行支援事業所「ミラトレ」に相談しよう

思い込みが激しい原因や、ADHD・ASDによる思い込みの特徴、対処法について解説しました。自分が正しいと思って取った行動が、思わぬミスやトラブルに発展するなど、人間関係や仕事がうまくいかない場合、思い込みにより間違った判断をしているかもしれません。ご紹介した対処法を実践してみても、思うように状況が変わらない場合、発達障害やその他の要因が関係している可能性があります。

就労移行支援事業所「ミラトレ」では、障害のある方が長く安心してはたらくための就職準備性を身につけられるよう、一人ひとりに配慮したトレーニングをおこなっています。利用者さまの障害特性を理解した上で一人ひとりの課題や能力に配慮しながら、就職までの準備はもちろん、就職後の職場定着まで総合的に支援します。発達障害の特性により「はたらく上で困難がある」「就職に不安がある」といった悩みがある方は、気軽にご相談ください。

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執筆 : ミラトレノート編集部

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